初戦は沖縄フェニックスの前に本大会で2連覇を成し遂げているロス・キホーテスであった。まずは初戦突破という目標で試合に
臨んだが予想だにしない好ゲームとなり、延長の延長という前代未聞の攻防戦を繰り広げ、息をのむ試合に観客の
熱気でいっぱいであった。最後は1ゴール差という結果で勝利をもぎとった。ぜひ皆さんに観戦頂きたかった試合である。
初戦にして2時間半という長さであったが、目標の初戦突破ができ、疲労も吹き飛んでいた。
2回戦は順当に勝ち上がり、2日目の準決勝は昨年度1回戦敗退の相手チームであった千葉ピーナッツであった。
昨年度の雪辱に燃えていた。この試合も、千葉ピーナッツは、円外シューターが確実に決め、ブレイカーズは円内で追い上げる。
本大会2回目となる延長戦までいき、千葉ピーナッツがファウルトラブルに陥ったこともあり、この試合も1ゴール差で勝利をものにした。
いよいよ、決勝である。決勝は大会初の九州同士の沖縄フェニックスとの対戦となった。決勝では昨年もご臨席いただいた
高円宮妃久子殿下のご観覧のもと行われました。お互い手の内をしっており、非常にやりにくい試合であった。前半は同点で
折り返し、好ゲームが展開された。我がブレイカーズは、選手一人一人がバランスよく点を決め、最終的には、7点差のリードでブザーが鳴った。
選手・スタッフは歓喜に舞った。初出場、初優勝という快挙を成し遂げた。太陽の家ブレイカーズは日本一になったのである。
選手の中には夢ではないかと疑うものも。
(ブレイカーズ 広報・情報室 M・S)
車いすツインバスケットボールは、下肢のみではなく、上肢にも障害を持つ重度障害者でも
参加できるように考案されたスポーツです。これまで車いすバスケットボールをやりたいと思って
いてもボールが正規のゴール(3.05メートル)にシュートしても届かないとか、その早い動きについ
ていけないとか言った理由で参加できなかった人がたくさんいます。そういった人たちにとって
この車いすツインバスケットボールは、正に画期的なスポーツの誕生となりました。
その最大の特徴は、名称通り“ツイン”つまり二組のゴールが設けられているところにあります。
従来の車いすバスケットボールに使用されている正規のゴールの他に、もう一つの低い
ゴール(高さ1.2メートル)をセットし、正規のゴールまで届かない選手のためのゴールとしました。
さらにその周囲には3.6メートルの円(フリースロー・サークル)があり、シュートする選手を円外と
円内に区別しました。そしてこれらのことによって、それぞれの選手が自分の障害に応じてシュート
方法が異なり、独自の役割をゲームにおいて果たすことができるようになったのです。
この競技において最も勝敗を左右するのは、選手間のパスワークです。お互いの障害の状態を
しっかり把握し、それに応じた正確なパスが必要です。そのためには、日頃の練習の時からお互い
に声を掛け合いプレイで意志を通じ合わせるよう心がけることが重要なポイントとなります。ゲーム
を観戦される場合に、各チームの選手たちが如何に声を掛け合い、励まし合いながらプレイしてい
るかを見ていただければ幸いです。